個別の画層に作図された図形を画面上でひとつにまとめて表示する特徴的な画層操作を参考例で説明、画層リスト欄アイコン、画層コントロールバー、画層プロパティ管理をマスターする AutoCAD 入門のお手伝いをします。
CAD図面を作図するにあたって特徴的な操作が画層といえます。
新規作成の作図では、画層は1つだけの[画層 0 ]のみですが、[画層 0 ]は基準画層となり、255の項目ごとに画層を作成することができます。
画層操作では、画層ごとに別々に作図されたパ-ツを画面上でひとつにまとめて表示、または、個別に画層表示のON、OFF、印刷出力も画層ごとにON、OFFなどの切り替えができます。
AutoCAD LTの実寸で作図された図面は印刷時に縮尺決定をし、画層ごとに画層名、線種、線色を決定すれば作図や修正も容易くなります。
AutoCAD LTの画層設定は、画層プロパティ管理で行うことができ、[メニューバー] ⇒ [形式(L)] ⇒ [画層管理(L)] ⇒ 画層管理ダイアログ ボックス、または[画層]ツールバーの[画層プロパティ管理]アイコンで操作します。
※(L)左クリック・・・free(任意点)、(R)右クリック・・・Enter(確定)、
※(R)右クリック・・・Enter(確定)は、AutoCAD LT 右クリック設定で、コマンドが実行されている時の右クリックの機能で、[Enter]キーを選択しているものとします。参照:AutoCAD LT カスタマイズ 設定:右クリック設定
画層プロパティ管理は、画層を現在の画層に設定、新しい画層の追加、既存画層の削除、画層名の変更ができます。
名前の付いたフィルタ(M) (※図①-A)
プルダウンメニューで、すべての画層、外部参照に従属するすべての画層、使用されているすべての画層の表示切り替え。
右側ボタンは、[名前の付いた画層フィルタ]ダイアログ ボックスを表示。
フィルタを反転(※図①-D)
名前の付いた画層フィルタの条件と逆の条件の画層が画層名リストに表示。
画層ツールバーに適用(※図①-D)
画層ツールバーに現在のフィルタと一致する画層だけを表示。
画層の新規作成(※図①-E)
画層の新規作成は、[新規作成(N)](※図①-E)を選択。
[新規作成]ボタンを(L)クリックすると、画層リスト欄(※図①-H)に「画層 1」という画層名が表示され、名前、線種、線色、線の太さが編集できます。
[新規作成]ボタンを連続クリックすると、複数の画層が、「画層 1」、「画層 2」、「画層 3」、・・・・、とすばやく作成することができます。
画層名の変更(※図①-C)
画層名の変更は、詳細(※図①-C)の名前(A)で変更。
現在の画層(※図①-G)
図①-Gに表示されている画層が現在の画層で、リスト欄(※図①-B)の画層名を(L)クリックして、図①-Eの[現在(C)]で現在画層の切り替えができます。
詳細を表示、非表示(※図①-E)
[画層プロパティ管理]ダイアログ ボックスに、詳細メニュー(※図①-C)を表示、非表示するか選択。
詳細メニュー(※図①-C)では、画層ごとに線種、線色、線の太さが設定でき、設定された値は[ByLayer]の表示になります。
[ByLayer]は、オブジェクトの色、線種は画層で設定された値になります。
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削除(※図①-E)
参照されていない画層を削除、画層 0 と画層 DEFPOINTS は参照されている画層で削除することはできません。
また、ブロック定義のオブジェクトを含む画層も削除することはできません。
状態を保存(※図①-E)
[画層状態の保存]ダイアログ ボックスが表示され、すべての画層状態、プロパティ設定が新しい画層状態名で保存できます。
状態管理(※図①-E)
[画層状態管理]ダイアログ ボックスが表示され、画層状態を管理できます。
表示に反映しない(※図①-F)
画層表示のON、OFFの選択をします。
表示オフにした画層は、表示も印刷もされません。
編集に対してロック(※図①-F)
選択された画層を修正できないようにしますが、ロックした画層を現在の画層にすれば、その画層にオブジェクトを追加することができます。
印刷しない(※図①-F)
選択された画層は印刷されません。
すべてのビューポートでフリーズ(※図①-F)
選択された画層をすべてのビューポートでフリーズします。
フリーズは、ズーム、画面移動などの実行処理のパフォーマンスを向上させますが、フリーズした画層のオブジェクト表示、印刷、再作図はされません。
表示・非表示アイコン:クリック選択で作図ウィンドウでの画層の表示・非表示の切り替え。
非表示の画層は印刷もされません。
フリーズアイコン:クリック選択で画層のフリーズ、フリーズ解除、フリーズ選択された画層は、作図ウィンドウで非表示になり、印刷、再作図もされません。
ロックアイコン:クリック選択で画層をロック、ロック解除、ロック選択された画層は、作図ウィンドウで修正することはできませんが、ロックした画層を現在の画層に設定すれば、その画層にオブジェクトを追加することはできます。
その画層に追加されたオブジェクトは、当然ながら修正、削除はできません。
印刷アイコン:クリック選択で画層の印刷可、印刷不可の解除
ByLayer
ByLayerは、画層に関連付けられた線色、線種をオブジェクトに引き継ぐためにに使用。
ByBlock
ByBlockは、ブロック化されたオブジェクトの線色、線種(※ 設定された寸法スタイル)などを引き継ぐために使用。
AutoCAD AutoCAD LTでは、ブロックの作成、挿入で、オブジェクトの色、線種、線の太さは、元の設定を保持します。
[メニューバー] ⇒ [表示(V)] ⇒ [ツールバー(O)] ⇒ カスタマイズダイアログ ボックス ⇒ [ツールバー(T)] ⇒ □ 画層を選択。
画層コントロールバーのプルダウンボタンで、作成した画層が表示され、現在の画層を変更するにはプルダウンメニューの一覧から選択することができます。(図2-b)
画層プロパティ管理アイコンをクリックすると、画層を新規作成することができます。(図2-a)
画層コントロールバーでは、画層へのプロパティの割り当て、画層の表示のON、OFF、画層のフリーズ、フリーズ解除、画層のロック、ロック解除、画層の印刷のオン、オフの切り替えができます。
画層名、線色、線種は、画層コントロールバーで変更することはできませんので、画層プロパティ管理を使用して変更します。
ある画層に作図されたオブジェクトをべつの画層に移動、または同一画層に統合するには、交差選択、交差窓選択で選択状態にした後、画層コントロールバーで移動、統合する画層をクリック選択します。
また、[修正(M)]メニュ-の[オブジェクト プロパティ管理(P)]を選択して使用する方法もあります。。
オブジェクトの選択状態で[オブジェクト プロパティ管理(P)]の一般メニュ-、[画層]に移動、統合する画層名を入力します。