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AutoCAD、AutoCAD LT は、高い知名度とシェアを誇る汎用CAD、AutoCAD の操作を学ぶことにより、就職、転職、人材派遣の求人に有利、CADオペレーターとしての AutoCAD の求職情報は満載。

2D CADとして世界中で多くのCADユーザーに支持され、利用されている AutoCAD、AutoCAD LT、知名度の高い汎用CADの特色として、モデル空間、ペーパー空間、2つの印刷レイアウトがあり、両機能を習得することで作図効率も上がり素早い図面管理の手助けとなります。

 AutoCAD LT 印刷・レイアウト

AutoCAD LTでの製図作業は、モデル空間でのメートル、インチの実寸作図であり、作図領域に制限がありません。

制限のない領域に作図した図面を印刷するには、モデル空間での印刷、レイアウト(ペーパー空間)を利用した2通りの方法があります。

作図ウィンドウのモデルタブ、レイアオウトタブをクリックすることで、モデル、レイアウト(ペーパー空間)を切り替えることができ、アイコンは作図ウィンドウの左下に表示されます。

其々の(モデル空間、ペーパー空間)の識別は、表示される UCS アイコンで知ることができ、アイコン表示は、[メニューバー] ⇒ [表示(V)] ⇒ [表示設定(L)] ⇒ [UCS アイコン(U)]で、表示のON,OFFの切り替えが可能。

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AutoCAD LT モデル空間

 モデル空間

図は、モデル空間のUCS アイコン。

ステータスバーのモデルタブをクリックすることで表示されます。

モデル空間での印刷は、実寸で作図された図面を縮尺に合わせて印刷します。

AutoCAD LT ペーパー空間

 ペーパー空間

左図は、ペーパー空間のUCS アイコン。

レイアオウトタブをクリックすることで表示。

レイアウトは、複数作成でき、各レイアウト毎に用紙サイズも指定でき、レイアウトにビューポートを作成し配置すればビューポート間による異なる縮尺設定ができます。

レイアウト(ペーパー空間)での印刷尺度は、1:1。

 モデル空間 印刷レイアウト

モデル空間での印刷は、印刷する用紙サイズの図面枠を準備しておき、印刷縮尺にあわせて図面枠を尺度変更していきます。

用紙サイズは原寸で、「A-0」 594×1188、「A-1」 594×841、「A-2」 420×594、「A-3」 297×420。

「A-0」用紙を半分に折ったサイズが「A-1」、同じように「A-1」半分が「A-2」。

A-1サイズ用紙に1/100の印刷なら、用紙サイズは縦 594×100、横 841×100で作図し、図面枠もプロッタ、プリンターの印刷領域に合わせて、× 100にします。

図面枠を× 印刷尺度にあわせて作図すれば、印刷範囲が決まります。

モデル空間 印刷レイアウト

AutoCAD LT モデル空間 印刷レイアウト

 モデル空間 印刷設定

モデル空間の印刷設定は、[メニューバー] ⇒ [ファイル(F)] ⇒ [ページ設定(G)] ⇒ [ページ設定-モデル]ダイアログ ボックスで設定。図①

[用紙サイズ(Z)]を選択、印刷可能領域にミリメートルをチェック。(※ 印刷デバイスにより選択用紙サイズは決まります。)図①-a

印刷尺度プルダウンメユ-より、縮尺を設定、または、カスタムを選択して、長さ単位に縮尺を記入。図①-b

印刷オフセット、[印刷の中心(C)]にチェック。

図①-cの印刷領域の[窓(O)]ボタンをクリックすると、ダイアログ ボックスが一時的に消え、印刷領域を指定することができます。図②

図面枠の交点A、Bのクリックで、モデル空間の印刷レイアウトが設定されます。

モデル空間 印刷設定

AutoCAD LT モデル空間 印刷設定

 ペーパー空間 レイアウト

レイアウトタブは、モデル空間の図面をペーパー空間に投影し、印刷デバイスで選択された用紙サイズに合わせて図面をレイアウトすることになります。

レイアウトタブに作図する図面枠、タイトル文字は、印刷用紙サイズに合わせて 1:1 のサイズで作成。

各用紙サイズのテンプレートを作成しておき、[挿入(I)] ⇒ [外部参照(X)] ⇒ [外部参照アタッチ]による用紙設定の仕方もあります。

ペーパー空間でのレイアウト設定前に、モデル空間の用紙サイズ、図面枠を消去。図③

ペーパー空間 レイアウト

ペーパー空間 レイアウト

 ペーパー空間 印刷設定

モデルタブからレイアウトタブに、初めて移動すると[ページ設定-レイアウト]ダイアログ ボックスが表示されます。

ダイアログ ボックスのキャンセルを選択、ペーパー空間に表示される図面を交差選択、右クリックのショートカットメニューから削除を選択。

レイアウトタブに、新規にビューポートを作成し配置します。

[メニューバー] ⇒ [ファイル(F)] ⇒ [ページ設定(G)] ⇒ [ページ設定-レイアウト]ダイアログ ボックスを表示。

または、レイアウトタブを右クリックしてショートカットメニューから[ページ設定]を選択 。

[用紙サイズ(Z)]を選択。図④-a

印刷尺度プルダウンメユ-より、縮尺を1:1に指定。図④-b

印刷領域を[レイアウト(T)]にチェック。図④-C

[メニューバー] ⇒ [表示(V)] ⇒ [ビューポート(V)] ⇒ [1ビューポート(1)]、または、[ツールバー] ⇒ [単一ビューポート]を選択。

ペーパー空間 印刷設定

AutoCAD LT ペーパー空間 印刷設定

ペーパー空間に表示される点線内に、ビューポートの 1点目、2点目を指定、この1点目、2点目が枠線になるので画層を利用した、線種、線色のレイアウトにします。

ビューポート内の縮尺を決めるため、ペーパー空間をダブルクリック、または、ステータスバーのペーパーをクリックしてモデル空間へ移行、ビューポートの枠線が太くなります。

ショートカットメニューから[ZOOM(Z)]を選択、または、コマンドラインにZOOMを入力。

ZOOMオプションの倍率(S)を選択。

表示倍率を縮尺にあわせて倍率(S)を入力。サンプルでは、1/10XPを入力、縮尺は、nX、nXP で入力。

縮尺が、1/50、1/100、1/500なら 倍率(S)は 1/50XP、1/100XP、1/500XP。

ステータスバーのモデルをクリックしてペーパー空間へ移行。

レイアウトタブを右クリック、ショートカットメニューから[名前変更(R)]を選択、印刷デバイス名 又はわかりやすい名前でレイアウト名を設定。

コマンドウィンドウ

コマンド:_.PAGESETUP (※ [ページ設定-レイアウト]ダイアログ ボックスを表示)。

コマンド:レイアウト設定の終了

コマンド:

コマンド:_-vports (※ [単一ビューポート]を選択。)

ビューポートの 1 点目を指定 または [表示(ON)/非表示(OF)/フィット(F)/シェーディング印刷(S)/ロック(L)/オブジェクト(O)/ポリゴン状(P)/呼び出し(R)/2/3/4] <フィット>:ビューポート 1 点目をクリック指定。

もう一方のコーナーを指定: ビューポート 2 点目をクリック指定。モデルを再作図中。

コマンド: もう一方のコーナーを指定: *キャンセル*

コマンド:_.MSPACE(※ モデル空間へ移行。)

コマンド:zoom

窓のコーナーを指定、表示倍率を入力(nX または nXP) または [図面全体(A)/中心点(C)/ダイナミック(D)/オブジェクト範囲(E)/前画面(P)/倍率(S)/窓(W)] <リアル タイムト>:s を入力。

表示倍率を入力 (nX または nXP):1/10xp を入力。

コマンド: _.PSPACE(※ モペーパー空間へ移行。)

コマンド:レイアウトを名前変更

 印刷スタイルテーブル・ペンの割り当て-1

モデル、ペーパ-空間のレイアウトも終え印刷準備が整いましたが、これだけでは図面にメリハリがありません。

印刷図面には、細線、中線、太線、極太など線の太さがあり、線の太さは線色により割り当てています。

AutoCAD LTの線種に割り当てた線色は、印刷される線の太さをあらわしていますが、レイアウトタブやモデルタブに印刷色や線の太さを割り当てるのが印刷スタイルテーブルです。図⑤-A

印刷スタイルテーブルは、印刷色や線の太さ設定を行う印刷スタイルの集まりで、新たに印刷スタイルが作成でき、[名前(M)]プルダウンメニューでスタイル名をクリック選択すると、印刷スタイルの編集ができます。

印刷スタイルテーブル

印刷スタイルテーブル

以下は、プルダウンメニューで表示される定義済みの色従属印刷スタイルテーブル。

None: 印刷スタイル テーブルを割り当ててない。

acad.ctb:既定値の印刷スタイル

Fill Patterns.ctb:最初の9色が、9つの塗り潰しパターンを使用、他の色はすべてオブジェクトの塗り潰しパターンを使用。

Grayscale.ctb:印刷時に255色すべてをグレースケールに変換。

monochrome.ctb:255色すべてを黒として印刷。

Screening 100%.ctb:すべての色に 100% のインクを使用。

Screening 75%.ctb:すべての色に 75% のインクを使用。

Screening 50%.ctb:すべての色に 50% のインクを使用。

Screening 25%.ctb:すべての色に 25% のインクを使用。

※ 既定値の印刷スタイルテーブルを編集、名前を付けて保存したほうが手っ取り早い方法です。

 印刷スタイルテーブル・ペンの割り当て-2

線の太さは色で割り当てますが、255色全ての使用なく、10色程度が一般的で、多くの色を使用すれば図面編集に手間取るかもしれません。

定義済みの色従属印刷スタイルテーブルで新たに設定し保存するには、[編集]ボタンをクリック選択。

[印刷スタイルテーブルエディタ]ダイアログ ボックスを表示。図⑥

[フォーム表示]タブ:各プロパティは、プルダウンメニューで選択できます。

[色]:印刷する色を指定、既定値は[オブジェクトの色を使用]。

[ディザリングを使用]:ディザリングが適用され、ドット パターンを使用して中間調が擬似的に描画される。

印刷すると線が薄くなる場合はチェックを外す。

[グレースケールに変換]:オブジェクトの色をグレースケールに変換。印刷でグレースケールが不要な場合はチェックを外す。(※ 印刷図面が薄く感じます。)

[ペン番号]:ペンプロッタのみの使用ですので、インクジェットプリンタ・プロッタ、レザープリンター・プロッタには不要。

[仮想ペン番号]:仮想ペン番号を 1 から 255 までの数値で指定。

印刷スタイルテーブル

印刷スタイルテーブル

ペンプロッタ以外の印刷デバイスは、仮想ペンを使用してペンプロッタをシミュレート。

[自動])を選択すると、AutoCAD カラーインデックスに基づいて仮想ペンを割り当てます。

[濃淡度]:色の彩度を指定、100を指定すると、指定されたは最も鮮やかに印刷されますが、濃淡度を有効にするには、[ディザリングを使用]のチェック ボックスをオンにしなければなりません。

[線種]:すべての線種リスト表示。

[適応調節]:線種の尺度を調整、[適応調節]を[オン]にしないと、パターンの途中で線がとぎれてしまう場合があります。

[線の太さ]:線の太さと、値を表示。

[端部のスタイル]:[切り落とし]、[角型]、[丸型]、[三角] のいずれかを選択。

[結合スタイル]:[マイター接続]、[ベベル接続]、[ラウンド接続]、[ダイヤモンド接続] のいずれかを選択。

[塗り潰しスタイル]:[塗り潰し]、[格子縞]、[クロスハッチング]、[ダイヤモンド]、[水平線]、[左斜線]、[右斜線]、[正方形ドット]、[垂直線] のいずれかを選択。

既定値として[オブジェクトの塗り潰しスタイルを使用]が設定されています。

[スタイルを追加]ボタン:色従属印刷スタイルテーブルには、新しい印刷スタイルを追加できません。

[スタイルを削除]ボタン:色従属印刷スタイルから、印刷スタイルを削除することはできません。

[線の太さを編集]ボタン:[線の太さを編集]ダイアログ ボックスを表示、線の太さを28種類の中から選択して、印刷スタイルに割り当てます。

[名前を付けて保存]ボタン:[名前を付けて保存]ダイアログ ボックスが表示され、印刷スタイルテーブルを新しい名前で保存。